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今回は、ピアノの表面のお手入れについてのお話をします。

ピアノの表面仕上げには、過去は漆塗りやラッカー塗装が施されていましたが、現在ではポリウレタン(樹脂)塗装が施されています。

ポリウレタン塗装の厚みによって、艶出しの仕上げにしたり、半艶または艶消しの仕上げにしています。


まずは、艶出し塗装のピアノのお手入れについて。

艶出し塗装とは、下の写真のように表面にツヤや光沢のある塗装で、黒塗りのピアノのほとんどがこれにあたります。


まず最初に、表面についたホコリやチリを毛ばたきで払い取ります。

ホコリを払わずに拭き取りを行いますと、塗装面に細かなキズをつけてしまいますので、注意が必要です。新車の塗装面のように、デリケートに取り扱う必要があります。

そして、ホコリを払い取った後に、楽器用クロスか柔らかい布でカラ拭きします。毛の硬いぞうきんなどは使用しない方が良いでしょう。


油膜など、カラ拭きで取れない汚れが有る場合は、水または中性洗剤を薄めたものを含ませてよく絞った布で拭き取ります。
ピアノ用ワックスを併用すると、ホコリや汚れが付着しにくくなりますので、効果的です。

ワックスは、車と同じで3ヶ月や半年に1回といったように、定期的に使用することをお勧めします。

市販の化学雑巾や中性以外の洗剤(製品ラベルでよく確認して下さい)は、成分によっては塗装面の樹脂と化学反応を起こし、ツヤを消してしまって白く変色することがありますので、使用は避けていただいた方が良いです。アルコールやシンナーなどの溶剤の使用も厳禁です。


次に、艶消し(半艶)塗装のピアノのお手入れについて。
艶消し(半艶)塗装は、下の写真のように木目仕上げのピアノに多いです。



毛ばたきでホコリを払う → クロスで拭き取る というのは艶出しのピアノと同じ要領です。
ただし、ワックスは艶出し塗装用のものがほとんどであり、艶消し(半艶)塗装のピアノに使用しますと塗装面のツヤにムラが出来てしまいますので、ご注意ください。


また、鍵盤のお手入れも、塗装面と同様です。
ただし、ワックスを塗ると滑りやすくなり弾きにくくなりますので、使用は避けましょう。

女性が演奏される場合は、マニキュアを塗った爪で演奏されますと、マニキュアは塗料と同じですので、鍵盤の表面にマニキュアが移ってしまいます。なるべく避けられた方が良いと思います。

マニキュアが鍵盤に移ってしまい、慌てて鍵盤に除光液を塗る・・・鍵盤の表面が溶けて変形してしまいますので、これも厳禁です。


最後に、ピアノを綺麗に清潔に保つ秘訣は・・・

まず、演奏者が手を清潔にする、ということです。
汚れた手で弾かないことと、弾いた後に必ず鍵盤や汚れた箇所を拭くことを習慣づけると良いでしょう。

楽器を綺麗にする、という習慣から、楽器を大切に扱うといった意識も生まれます。
お子さまへのしつけの面からも、ぜひお手入れの習慣化をお勧めします。

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