“楽器の王様”ピアノは、数ある楽器のなかでも、最も複雑で専門性の高い楽器。
演奏者はもとより、楽器店の店員さんでさえも、ピアノに関する適切な知識を備えていない場合が多いのが現状です。
昨今ではいろんなピアノが流通しており、メーカー品とは名ばかりの耐久性の低い逆輸入ピアノや、適切な設計や調整が施されていない粗悪品も数多く流通しており、購入者がその本質を見きわめるのが大変難しくなっています。
そもそも日本のピアノ業界は、メーカー主導のもとで市場がつくられ、拡大されてきました。
1970年前後からの高度経済成長の波に乗り、メーカーが地域の楽器店に音楽教室を全国に展開させ、メーカーよりセールスの教育を施された教室講師や店員が、「楽器」としてではなく「教材」「道具」として生徒さんにピアノを薦め、生徒さんは先生に対する“信頼”でそれを購入する・・・という図式で、ピアノは各家庭に供給されていきました。
でも・・・ちょっと待って下さい。
音色も聴かず、鍵盤に触れずにカタログの写真を見ただけで購入した人が、どれほど多いことか!
「先生がいいと言っているから」という曖昧な基準で、一生に一台、一家に一台の大切なピアノを決めてしまって、結局は良いのか悪いのかわからないまま、ピアノ演奏の本当の素晴らしさを知らないままピアノを弾かなくなった人が、どれほど多いことか!
演奏する人の移り気ではなく、供給されてきたシステムに問題がある、と断言します!!
それに、地球規模で資源が枯渇して、もっともっとモノを大事にしないといけなくなった世の中で、未だに買換えや消耗を前提とした“メーカー的”な発想のもとでピアノが供給され続けている業界の現状には、断固反対!!
メーカーさん、もっとピアノが大好きな子ども達の成長や、音楽を愛する人達の気持ちを大切にしてください!!もっと地球の資源を大切に使ってください!!
話がだいぶそれてしまいましたが、それた話の流れで、次回より「良いピアノを選ぶ為のポイント」をご紹介していきたいと思います。
乞う、ご期待!!