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沼津も梅雨の真っただ中で、梅雨らしいジメジメした天候が続く毎日です。

今日は、地元FM局「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんの番組「すまいるトレイン(9:00~13:00)」のコーナー「音楽のある暮らし(11:20~)」の5月23日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。


今回は、クラシック音楽史とピアノについて。

クラシック音楽を良く知らない、または苦手という方へ、少々乱暴ではありますが分かりやすく説明させていただきたいと思います。


“クラシック音楽”とは、単に古典的な音楽、古い音楽を指す言葉ではなく、ヨーロッパを起源とする芸術音楽のことをいい、特に17世紀から20世紀初頭にかけてヨーロッパ諸国や北アメリカ、ロシアなどで発達した芸術音楽を指します。

クラシック音楽の時代分類を次の4つの時代にクローズアップして、解説してみます。


<バロック音楽(17世紀初め~18世紀半ば)>

バロック時代の前は、ルネサンス=絶対主義の時代に、王族や貴族、聖職関係者によって作られた文化がありました。
バロック音楽は、ルネサンス期より続く王族や貴族の絶対主義のもと、少しずつ市民階級が目覚めていく黎明期でした。

音楽家は宮廷や教会に仕え、王族や貴族のための華やかで明るい鑑賞音楽や、教会や宗教のための神聖で厳粛な音楽を作曲した時代です。

主な音楽家には、ヴィヴァルディ、バッハ、ヘンデルなどがいます。

この頃のピアノはまだ発明されたばかりであり(発明されたのは1700年頃)、楽器として貧弱で不完全であったため、音楽家からは認められず、依然として鍵盤楽器の主流はチェンバロでした。


<古典派音楽(18世紀半ば~19世紀初め)>

王族による絶対主義支配から各国で市民革命が起こるまでの、過渡期です。

音楽家の地位は依然として宮廷や教会に仕える奉公人の立場であることに変わりはありませんでしたが、音楽家自身も次第に自立しようとする時代でした。

主な音楽家には、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどがいます。

ピアノは、メーカーにより改良がすすめられ、ようやく音楽家に認められてチェンバロに代わり発達していった時代です。


<ロマン派音楽(19世紀~)>

18世紀末のフランス革命をはじめ、各国で市民革命が起こり、市民階級が台頭していった時代です。

音楽家も宮廷や教会の奉公から、音楽家としての地位を確立して自立していきました。音楽家の自由な表現が許され、個性や感情の表現が重視された時代でした。

主な音楽家は、シューベルト、ショパン、リスト、ワーグナー、ヨハン・シュトラウス、ブラームスなどです。

ピアノは、産業革命による工業技術の進歩により完成の域に達し、ショパンやリストに代表されるソリストの台頭によりピアノ音楽が大衆音楽化され、大規模なコンサートでも使用されるようになりました。


<近代・現代(20世紀~)>

近代化の波に激動する社会情勢の中で二度の世界大戦が起こり、近代国家が形作られる時代です。

クラシック音楽が円熟した「ロマン主義」の延長線上にあり、各国の文化圏ごとに多様化し発展した時代でした。

例えばフランスでは、情景や雰囲気の表現を重視した“標題音楽”といわれる音楽様式、「印象主義」が生まれます。

主な音楽家は、ドビュッシー、ラヴェル、ガーシュインなどです。

ロマン派の時代に欧米で完成したピアノの技術は、日本をはじめ世界各国に波及し、大量生産の時代を迎えることとなります。


・・・と、かなり簡潔に解説いたしましたが・・・

クラシック音楽はそれぞれの時代背景に合わせて発生した音楽文化であり、現在の音楽と同じように、着想点や動機が時代の流れに対する順応または反発によって生み出されているのは、興味深いと思います。

また、現代でもホテルやレストランで観賞用にバロックの音楽が演奏されたり、演奏家の感情表現のためにロマン派の楽曲が演奏されたり、情景描写や映画・テレビ番組のBGMに近代・現代の楽曲が使用されたり・・・時代を超えて同じ意図で音楽を共有しているのも、興味深いことですよね。


時代や文化、国境や人種を超えて共有できるのが、音楽の最も素晴らしいところではないかと思います。

みなさんも、もっともっと音楽に親しんでみませんか!?

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