2007/12/20 19:58:18
今回は、中古ピアノの修理・調整のことについてお話しします。
中古ピアノの製品保証や品質は、メーカー(工場)ではなく販売窓口(販売店)がその責任を負います。
販売店が中古ピアノを再販するにあたり、施される修理・調整のレベルにはいくつかの方法があります。
① 現状のまま(または外装の手磨きや調律のみ)で再販する方法
修理・調整のためのコストはほとんどかからず、提供者にとっても購入者にとっても金銭的メリットが大きい反面、楽器としての寿命や性能に問題がある場合が多い。
ピアノの寿命や性能についてはアマチュアの演奏者が判別するのはとても難しく、不適切な音色やタッチで練習を強いられてるのにそれに気づかない、また練習を続けた結果、適正な演奏技術が身につかず上達を妨げてしまう、ということがよくあります。
ピアノの上フタを開けて中を覗き込んでみると、カビ臭やホコリ臭がしたり、なかには害虫や害獣のフンや死骸が溜まっている事も・・・イヤですよね。
また、購入した時にはツヤのあった外装も、ワックスで簡易的に手磨きされたピアノはすぐに光沢が無くなり、または油膜や色ムラが浮いてきてしまい、見るも無惨なピアノになってしまいます。
低価格を前面に打ち出している販売店や、催事主体の販売店のピアノに多く見受けられます。地域のお客様よりインターネットショッピングやオークションで入手されたピアノの修理相談を承ることもありますが、やはりこういったピアノが多いようです。
② 外注へ委託修理を実施し再販する方法
あらかじめ修理・調整コストを決めたうえで、ピアノ修理専門業者へ修理委託をし、修理が完了したものを再販。修理範囲が限られるうえ間接経費や輸送経費が余分に必要となる。
販売店にとっては技術力や技術者の人件費、修理設備などの経費が必要ありませんので、一般的にはこの方法を取る販売店が多いです。
修理にはそれ相応のコストが必要ですが、範囲を決めずに外注修理をしますと販売価格が高騰してしまいますので、上限額を決めたうえで修理・調整を行われるケースが多いです。
つまり、ピアノを長い間安心して演奏するのに必要とされる修理・調整が施されているかと言いますと、疑問が残るわけですね。
また、もともとの販売店の計上するべき利益に加え、修理業者の利益も必要ですし、ピアノを修理するための輸送費も余分に必要となる訳です。
③ 自社内で修理・調整をして再販する方法
自社の技術者や設備によって修理・調整を行い再販。間接経費を抑え品質管理が行き届くため、信頼性とコストパフォーマンスの高いピアノを提供できるが、販売店に相応の技術レベル、技術者、設備が必要となる。
我が社もそうですが、専門店であればだいたいこの方式を取ります。専門店のウデの見せ所、とでもいいましょうか。中古ピアノの修理・調整は最も専門技術が問われるところですので、品質やコストパフォーマンスを企業努力によって追求し、信頼を得ようとする訳です。
また、販売金額のうえでも、修理・調整コストを固定経費でまかなっているため、同じ利益計上をしても実際の販売金額は比較的安価に抑えることができますので、お客様にとってもメリットは大きいのではないかと思います。
どんなピアノなのか、どんな方法でどんな修理・調整をしたピアノなのか・・・
大切に、長く弾きたいピアノです。
中古ピアノをお求めになる際は、当然のように確認するべきだと思います。必要であると思われたなら、ピアノの上フタを開け、または前板や鍵盤蓋を店員さんに外してもらい、奇麗に整備されているかどうかを目で確認すれば良いと思います。
どんな整備をしたかはお分かりにならなくても、ヘンな臭いがしないか、ゴミが溜まっていないか、見た目で奇麗なのかどうかは判断していただけると思います。
前回と同じコトを言いますが・・・良い中古ピアノを選ぶには、まず信用のおける販売店を見極めること、つまり“良いお店選び”が必要なんです。
皆様が、良いピアノに出逢えますように・・・。
中古ピアノの製品保証や品質は、メーカー(工場)ではなく販売窓口(販売店)がその責任を負います。
販売店が中古ピアノを再販するにあたり、施される修理・調整のレベルにはいくつかの方法があります。
① 現状のまま(または外装の手磨きや調律のみ)で再販する方法
修理・調整のためのコストはほとんどかからず、提供者にとっても購入者にとっても金銭的メリットが大きい反面、楽器としての寿命や性能に問題がある場合が多い。
ピアノの寿命や性能についてはアマチュアの演奏者が判別するのはとても難しく、不適切な音色やタッチで練習を強いられてるのにそれに気づかない、また練習を続けた結果、適正な演奏技術が身につかず上達を妨げてしまう、ということがよくあります。
ピアノの上フタを開けて中を覗き込んでみると、カビ臭やホコリ臭がしたり、なかには害虫や害獣のフンや死骸が溜まっている事も・・・イヤですよね。
また、購入した時にはツヤのあった外装も、ワックスで簡易的に手磨きされたピアノはすぐに光沢が無くなり、または油膜や色ムラが浮いてきてしまい、見るも無惨なピアノになってしまいます。
低価格を前面に打ち出している販売店や、催事主体の販売店のピアノに多く見受けられます。地域のお客様よりインターネットショッピングやオークションで入手されたピアノの修理相談を承ることもありますが、やはりこういったピアノが多いようです。
② 外注へ委託修理を実施し再販する方法
あらかじめ修理・調整コストを決めたうえで、ピアノ修理専門業者へ修理委託をし、修理が完了したものを再販。修理範囲が限られるうえ間接経費や輸送経費が余分に必要となる。
販売店にとっては技術力や技術者の人件費、修理設備などの経費が必要ありませんので、一般的にはこの方法を取る販売店が多いです。
修理にはそれ相応のコストが必要ですが、範囲を決めずに外注修理をしますと販売価格が高騰してしまいますので、上限額を決めたうえで修理・調整を行われるケースが多いです。
つまり、ピアノを長い間安心して演奏するのに必要とされる修理・調整が施されているかと言いますと、疑問が残るわけですね。
また、もともとの販売店の計上するべき利益に加え、修理業者の利益も必要ですし、ピアノを修理するための輸送費も余分に必要となる訳です。
③ 自社内で修理・調整をして再販する方法
自社の技術者や設備によって修理・調整を行い再販。間接経費を抑え品質管理が行き届くため、信頼性とコストパフォーマンスの高いピアノを提供できるが、販売店に相応の技術レベル、技術者、設備が必要となる。
我が社もそうですが、専門店であればだいたいこの方式を取ります。専門店のウデの見せ所、とでもいいましょうか。中古ピアノの修理・調整は最も専門技術が問われるところですので、品質やコストパフォーマンスを企業努力によって追求し、信頼を得ようとする訳です。
また、販売金額のうえでも、修理・調整コストを固定経費でまかなっているため、同じ利益計上をしても実際の販売金額は比較的安価に抑えることができますので、お客様にとってもメリットは大きいのではないかと思います。
どんなピアノなのか、どんな方法でどんな修理・調整をしたピアノなのか・・・
大切に、長く弾きたいピアノです。
中古ピアノをお求めになる際は、当然のように確認するべきだと思います。必要であると思われたなら、ピアノの上フタを開け、または前板や鍵盤蓋を店員さんに外してもらい、奇麗に整備されているかどうかを目で確認すれば良いと思います。
どんな整備をしたかはお分かりにならなくても、ヘンな臭いがしないか、ゴミが溜まっていないか、見た目で奇麗なのかどうかは判断していただけると思います。
前回と同じコトを言いますが・・・良い中古ピアノを選ぶには、まず信用のおける販売店を見極めること、つまり“良いお店選び”が必要なんです。
皆様が、良いピアノに出逢えますように・・・。
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