ドラムって言っても、確かに憧れるし興味はあるけど、実際に自宅で練習するとなると音が迷惑だし、第一スペースが無いし・・・
というのが、今までの問題でした。
ところが、今では電子ドラムが普及し、初心者の方でも場所を選ばずに簡単に始められるようになりました。
今日は、その「電子ドラム」についてのお話をしたいと思います。
まずは、電子ドラムの歴史から。
電子ドラム=通称「エレドラ」。エレクトロニックドラムのことです。
初めは1970年代後半、J-POPで登場します。
<シン・ドラム>
ポラード社(アメリカ)の“シン・ドラム”で、電子的に加工した完全な電子音でした。YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の高橋幸宏が使用し、一躍世界に認知されました。
他にメジャーな使用例としては、ピンクレディーの「サウスポー」、Dr.スランプアラレちゃんのテーマ曲などがあります。30代以上の人しかピンと来ませんね
<シモンズ>
1980年代になると、イギリスの“シモンズ”がプロミュージシャンの間でブームとなり、パール、タマ、ヤマハ、ローランド、カシオなどの日本の楽器メーカーも電子ドラムの開発・販売を開始します。
<ローランド DDR-30>
そして、1990年代になると、ヤマハ、ローランドの2大メーカーに絞られ、実際のドラムセットなどの打楽器からデジタルサンプリングされた電子音を発音させるしくみに変わっていきます。
現在では、性能とコストパフォーマンスで、ややローランドが勝っている感がありますが、メーカーサイトのリンク先をご案内しておきます。
ローランド・V-Drums http://www.roland.co.jp/V-Drums/
次に、電子ドラムの魅力について。
まずは、①音量を制御できる、ということです。
アコースティックドラムでは大音量が出てしまいますので、演奏するには防音設備が必要であり、自宅での練習には難がありました。
ドラムの練習は貸しスタジオなどの防音設備の整った場所で練習する必要があり、自宅では練習用のゴムパッドや雑誌なんかを重ねてドラムに見立てて練習する、というのが普通でした。
ドラマーにとって、練習環境を確保することが最も大きな壁となっていたのです。
ですが、電子ドラムはアンプやヘッドフォンで発音させるため、音量を調節することができ、消音することも可能なのです。
パッド(スティックで叩く部分)にも、打撃音が騒音とならないような工夫がされています。
また音源モジュール(操作部)には練習の為の機能が内蔵され、練習に非常に便利であり、多くのドラマーが自宅練習用として使用しています。
次に、②省スペースである、ということです。
<ローランド V-Drums Lite HD-1>
アコースティックドラムと比較して、総じて小型化・軽量化が図られており、なかには上記のHD-1のように部屋の片隅に設置できるモデルもあり(120cm×90cm、15kg)、場所を選ばないようになったのも大きな魅力です。
次に、③演奏性が高い、というのも魅力です。
叩き心地やサウンド、表現力は新製品が登場する度に格段に向上しており、アコースティックドラムの代用品として充分なレベルとなりました。
叩く位置や強さで音色が変わるのは、現行品ではあたりまえになっています。
電子ドラムの魅力の続きは、次回へ・・・