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前回の続きです。

1976年に名盤『キー・オブ・ライフ』を発表し、黄金期を迎えたスティーヴィー・ワンダー。
1980年代に入っても、『イン・スクエア・サークル』などのオリジナルアルバムのリリースをはじめ、映画のサントラや、マイケル・ジャクソン、ディオンヌ・ワーウィックなど他のアーティストへの楽曲提供を意欲的に行っていきます。

1984年に発表されたシングル『心の愛』は、もとは日本人フォークデュオのブレッド&バターのために書かれた曲でしたが、映画「ウーマン・イン・レッド」のサントラに急きょ収録されることになり、スティーヴィー自身で歌うことになり全米No.1シングルとなったそうです。

1985年にはエチオピア難民救済チャリティー"USA for AFRICA”に参加。
1989年にはロックの殿堂入りを果たします。

最近では、2009年12月、音楽活動と同時進行で取り組んできた数々の平和活動、慈善活動が評価され、国連平和大使に任命されています。


次に、スティーヴィー・ワンダーの音楽性とその魅力について。


まずは何といっても、洗練されたソングライティングと音楽性です。

作品のクオリティに厳しいことで有名で、これまでお蔵入りした楽曲は数千曲にのぼるといわれています。
アルバム制作の際は、収録する曲数の10倍の曲を作曲するそうで、名盤『キー・オブ・ライフ』ではストックしてあった約1000曲のなかから選曲したそうです。

また、ピアノやシンセサイザーをはじめとして、ハーモニカ、ドラム、ベースなどの楽器を一人でこなすマルチプレイヤーでもあり、それぞれの楽器の特性を知り尽くしたソングライティングは、作品のクオリティを高める大きな要因になっていたようです。


次は、独特の歌唱と、ビートにあわせて体を左右に振るパフォーマンスです。

思わず共感してしまう愛らしさと、曲や詩、人柄から感じさせる大きな人間愛。
1980年代の絶頂期に、日本の全盲の中学生との交流がきっかけで仙台の市立中学校を訪問し、歌を披露したという逸話があります。


最後に、盲目が故の非凡な音楽センスです。

人種やジャンルの壁は、目が不自由であったスティーヴィーにとっては全く感性のないものでした。
単なるブラックミュージックの枠を越え、ソウルやジャズ、レゲエ、ロックなど、あらゆるジャンルを違和感無く自分の音楽として昇華する作風に、影響を受けてきたアーティストは数知れないと思います。


音楽には、演奏者の人間性が反映されます。

おごり、傲慢さ、苦しみや、優しさ、元気、愛、主義・主張・・・サウンドやパフォーマンスに、恐ろしいぐらいに出てきます。

スティーヴィーの楽曲は人間愛や政治色の強いものが多く、誰でも手放しで共感できる楽曲が多いのが、大きな魅力だと思います。

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