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今日は、“音楽体験”についてのお話しをしたいと思います

少し重たい文章になります
核心に触れますので、ガマンしてお読みいただけると嬉しいです


ここで言う“音楽体験”とは、音楽を聴いたり演奏したりして、忘れがたい体験をすることです。

幼稚園や学校で鍵盤ハーモニカやリコーダーを演奏すること/コンサートを聴いて何とも表現し難いような感動をしたこと/人前で楽器を演奏して、多くの拍手をもらって嬉しかったこと、など・・・いろいろあります。



今では、音楽ソフトがパソコンで簡単に購入できたりダウンロードできるようになり、世界中のありとあらゆる音楽を簡単に手に入れる事が出来るようになりましたね。

お気に入りの音楽をi-podや携帯電話なんかで簡単に持ち出すことができ、場所や時間を選ばすに音楽が聴けるようになり・・・

便利になり、音に触れる時間が増えた反面、人の、音楽を聴く意識や感覚が薄れているような気がします。

そして、その便利さと、余りにも入れ替わりの早い産業音楽の弊害で、良い音楽を「良い」と感じる感覚そのものが麻痺していってるのではないかと危惧します。



私は、音楽のコンビニエンス化には断固反対です

演奏者と聴衆が同じ空間のなかで音を共有し、その刹那(せつな)を共感することこそが、本当の音楽に触れることのできる唯一の方法だと思います。

演奏者の身体の動き、声や楽器の音、会場の空気感・・・どれもが、音楽を感じるのに必要な要素です。


人と音楽とが密接に関わって生きることは、とても素晴らしいことです。
感情豊かに、心豊かに生きていくことができます。

音楽によって、自分を高め、自分を静め、時には共感を覚え、感情を発散する。
演奏によって、自分を表現し、聴く人や仲間と、他のどんな手段を使っても現すことができない“音のコミュニケーション”を図る。

そして、音楽で得たものは生活にフィードバックされ、生活で得たものをまた音楽にフィードバックする。



音楽と密接に生きている人は、幼少時に必ず忘れがたい音楽体験をしています。

そして、その体験が目標や支えになって、大人になっても音楽と密接に関わる動機になっている人が、物凄く多いのです。

演奏者、音楽教室の講師、また業界に携わるほとんどの人が、そうなんです。
自分も、幼少や学生時代に、良い音楽体験をさせていただきました。



ですので、子を持つ親の皆様子どもに良い音楽体験をさせてあげて欲しいです
大人の皆様にも、良い音楽体験をしていただきたいです


特に、音楽教室に通う子どもにとっては、良い音楽体験は子どもと音楽をより密接にし、音楽を続ける原動力になります。

最も簡単な方法は、演奏を聴くことです。楽器を学ぶことと同じくらい、聴くことは勉強になります。

地元の文化センターやライブ会場のイベント情報をチェックし積極的に足を運ぶ、知人に演奏される方がいらっしゃる場合は率先して演奏を聴きに行く、など、日常でもけっこう音楽体験のネタは足元に転がっていると思います。



皆様が良い音楽体験をされ、音楽とともに素晴らしい日々を過ごされることを願って、本日はお開きにします。

つたない文面を最後までお読みいただき、ありがとうございました

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沼津では、梅雨明けがはっきりしない天候不順が続いています。
夏祭りのシーズンを迎え、夏の訪れが待ち遠しいこの頃です。

今日は、地元FM局「FMボイス・キュー 77.7MHz」の担当コーナー「音楽のある暮らし(毎月第4土曜日11:20~)」の7月25日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。


今回のテーマは、「楽器のルーツ」について。

音楽は、原始時代より何らかの形で既に存在していたといわれています。音楽に欠かすことのできない楽器がどのようにして生まれてきたのか、いろいろと推測してみました。


まず、楽器のルーツは音楽のルーツと密接に関わっています。音楽の誕生とともに、楽器も誕生していたと考えるのが自然だからです。

音楽のルーツについては、このブログの2008年10月2日の記事をお読みいただければ、と思います。

↓ ↓ ↓ (こちらです)
http://pianoshop.blog.shinobi.jp/Entry/21/


原始時代では、音楽は人の精神に直接働きかける魔力を持った存在であると考えられ、宗教儀式や医療の手段として、とても重要な役割を持っていたようです。

現代でも、宗教=讃美歌・宗教音楽、医療=音楽療法(ミュージックセラピー)、といったように、同じ分野で音楽が役割を果たしているのが面白いです。

原始時代には、草や木、土、石、骨といった自然の素材を加工して楽器が作られ、楽器も音楽同様に神聖なものとして扱われていました。


紀元前3000年頃の古代文明の時代になると、遺跡より発掘された彫刻や壁画、または発掘された楽器そのものによって、既に楽器が広く演奏されていたことが分かっています。

笛やラッパ(管楽器)、ハープ(弦楽器)、シンバル(打楽器)などを歌の伴奏に使用し、現在使用されている楽器の原型が、既にある程度の形を整えていました。


楽器のルーツは【打楽器】にはじまり、笛などの【管楽器】、ハープやリュートなどの【弦楽器】、そしてオルガンなどの【鍵盤楽器】へと続いていきます。

【打楽器】
「叩く」「打つ」という人の最も単純な動作で音を出すことができるため、全ての楽器のなかで最も誕生が早く、原始時代より存在していました。
古代の人々は、両手を打ち合わせたり、膝を打ったり、手や棒で何かを叩いて音を出していました。

【管楽器】
打楽器の次に生まれてきました。皆さんも幼少の頃にご経験があるかも知れませんが、口笛を吹いたり、こぶしを吹いたり、木の葉を吹いたり、といったような単純な「吹く」動作から始まり、次第に芦(あし)や竹、動物の角や巻貝を吹くようになり、さまざまの合図として使われていたのではないかと言われています。
戦闘の前のラッパ、のようなイメージですね。

【弦楽器】
打楽器や管楽器が合図のための道具から発展したのに対し、弦楽器は明らかに楽器として意図的に作られていきました。
狩猟で使っていた弓が起源である説が通説で、弓の弦(つる)をはじいた時になる音に高さや低さがあるのを知り、最初はハープやリュートのように指で弦をはじくもの、後にヴァイオリンや胡弓のように弓で弾くものへと発展していきました。

【鍵盤楽器】
最初の鍵盤楽器はオルガンで、紀元前3世紀頃のエジプトで原型が発見されています。
音階の違う複数の筒へ水圧を利用してそれぞれ空気を送り込み、手で筒のフタを開閉させるようなしくみでした。
ちなみに、ピアノも鍵盤楽器ですが、「ハンマーが弦を叩いて発音する」しくみであることから、弦楽器の性格が強いです。


最後に・・・。

楽器は、人の身体や声では不可能な音を出したり感情を表現する道具として、人と共に時代を重ねてきました。

楽器は、現在でも神聖なものであり、人の営みに不可欠なもの。
ぜひ皆さんも、身近な楽器で気軽に音を出してみましょう!!

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沼津も梅雨の真っただ中で、梅雨らしいジメジメした天候が続く毎日です。

今日は、地元FM局「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんの番組「すまいるトレイン(9:00~13:00)」のコーナー「音楽のある暮らし(11:20~)」の5月23日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。


今回は、クラシック音楽史とピアノについて。

クラシック音楽を良く知らない、または苦手という方へ、少々乱暴ではありますが分かりやすく説明させていただきたいと思います。


“クラシック音楽”とは、単に古典的な音楽、古い音楽を指す言葉ではなく、ヨーロッパを起源とする芸術音楽のことをいい、特に17世紀から20世紀初頭にかけてヨーロッパ諸国や北アメリカ、ロシアなどで発達した芸術音楽を指します。

クラシック音楽の時代分類を次の4つの時代にクローズアップして、解説してみます。


<バロック音楽(17世紀初め~18世紀半ば)>

バロック時代の前は、ルネサンス=絶対主義の時代に、王族や貴族、聖職関係者によって作られた文化がありました。
バロック音楽は、ルネサンス期より続く王族や貴族の絶対主義のもと、少しずつ市民階級が目覚めていく黎明期でした。

音楽家は宮廷や教会に仕え、王族や貴族のための華やかで明るい鑑賞音楽や、教会や宗教のための神聖で厳粛な音楽を作曲した時代です。

主な音楽家には、ヴィヴァルディ、バッハ、ヘンデルなどがいます。

この頃のピアノはまだ発明されたばかりであり(発明されたのは1700年頃)、楽器として貧弱で不完全であったため、音楽家からは認められず、依然として鍵盤楽器の主流はチェンバロでした。


<古典派音楽(18世紀半ば~19世紀初め)>

王族による絶対主義支配から各国で市民革命が起こるまでの、過渡期です。

音楽家の地位は依然として宮廷や教会に仕える奉公人の立場であることに変わりはありませんでしたが、音楽家自身も次第に自立しようとする時代でした。

主な音楽家には、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどがいます。

ピアノは、メーカーにより改良がすすめられ、ようやく音楽家に認められてチェンバロに代わり発達していった時代です。


<ロマン派音楽(19世紀~)>

18世紀末のフランス革命をはじめ、各国で市民革命が起こり、市民階級が台頭していった時代です。

音楽家も宮廷や教会の奉公から、音楽家としての地位を確立して自立していきました。音楽家の自由な表現が許され、個性や感情の表現が重視された時代でした。

主な音楽家は、シューベルト、ショパン、リスト、ワーグナー、ヨハン・シュトラウス、ブラームスなどです。

ピアノは、産業革命による工業技術の進歩により完成の域に達し、ショパンやリストに代表されるソリストの台頭によりピアノ音楽が大衆音楽化され、大規模なコンサートでも使用されるようになりました。


<近代・現代(20世紀~)>

近代化の波に激動する社会情勢の中で二度の世界大戦が起こり、近代国家が形作られる時代です。

クラシック音楽が円熟した「ロマン主義」の延長線上にあり、各国の文化圏ごとに多様化し発展した時代でした。

例えばフランスでは、情景や雰囲気の表現を重視した“標題音楽”といわれる音楽様式、「印象主義」が生まれます。

主な音楽家は、ドビュッシー、ラヴェル、ガーシュインなどです。

ロマン派の時代に欧米で完成したピアノの技術は、日本をはじめ世界各国に波及し、大量生産の時代を迎えることとなります。


・・・と、かなり簡潔に解説いたしましたが・・・

クラシック音楽はそれぞれの時代背景に合わせて発生した音楽文化であり、現在の音楽と同じように、着想点や動機が時代の流れに対する順応または反発によって生み出されているのは、興味深いと思います。

また、現代でもホテルやレストランで観賞用にバロックの音楽が演奏されたり、演奏家の感情表現のためにロマン派の楽曲が演奏されたり、情景描写や映画・テレビ番組のBGMに近代・現代の楽曲が使用されたり・・・時代を超えて同じ意図で音楽を共有しているのも、興味深いことですよね。


時代や文化、国境や人種を超えて共有できるのが、音楽の最も素晴らしいところではないかと思います。

みなさんも、もっともっと音楽に親しんでみませんか!?

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長かった夏も終わり、ようやく沼津にも秋が訪れました。
過ごしやすい気候とこれから冬に向かう刹那的な季節感が、とても好きです。

さて、今回も地元FM局の「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんの番組「すまいるトレイン(9:00~13:00)」のコーナー「音楽のある暮らし(11:20~)」9月27日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。
 

今回は、“音楽”の起源について。

唐突で漠然とした質問ですが・・・皆さんは、音楽がどうやって生まれてきたと思いますか?

原始時代には既に何らかの音楽が生まれていた、といわれています(一説には、ネアンデルタール人も動物の骨の笛を吹いていたといわれています)が、実は音楽のルーツについて確かなことが分かっていません。

ですので、学者によって音楽の起源(原始時代の音楽)に関するいろんな推測がされており、これが結構面白いです。

● 労働起源説
狩猟民族や農耕民族が、共同作業や合図をするための掛け声がもとになった、とする説。

● 言語起源説
言葉ができて、会話の中で感情とともに自然にイントネーションやアクセントが生まれ、音階のような抑揚になった、とする説。

● 求愛起源説
部族間の争いや自然災害の危険が耐えなかった古代で、種族の減少を補う為に異性を引き付けるためのリズムや歌、踊りがもとになった、とする説。

● リズム起源説
歩くリズムや石器を作ったりするリズムが、踊りを踊る為の伴奏となった、とする説。

などです。

また、楽器についても、弓が基になってハープが生まれた、牛などの家畜の角が笛になったなど、ルーツを探ると面白いです。


そして、古代文明の繁栄とともに、音楽は急速に発展して形式化されていきます。
古代の音楽については、古代文明の遺跡より発掘された彫刻や壁画、粘土板などで多くのことが分かっています。

● 紀元前25世紀頃には、フルートやハープが演奏されていたことが、石像の発掘でわかっている。

● 紀元前20世紀頃のメソポタミア文明では、粘土板を使って譜面の原型とも言うべき記録がされている。

● 紀元前1000年頃から始まった古代ギリシャ文明では、音階や和音などの音楽理論が形作られ、後のキリスト教音楽の基が作られた。

などです。


最後に、私見。

音楽は人類共通であり、どんな時代のどんな文化にも、どんな人種や国にも、必ず存在します。

人の営みを考えても、物心がついた子どもはもちろん、生まれたばかりの赤ん坊であっても音楽に反応する能力と、音楽に対する関心を必ず持っています。

人は不思議にも、音楽に対して遺伝的な何らかの能力を持っていて、ヒトの進化とともに必然的に発生したのではないかと考えます。

ですので、音楽の起源は、すなわちヒトの起源にさかのぼり、音楽の進化は人そのものの進化に必ずリンクしています。


現代音楽の退化が、人そのものの退化の兆候ではないことを祈ります。
 

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今年の沼津の晩夏は天候と気温の変化が激しく、何だか過ごしにくい日が続いております。
夏バテの季節、何とか乗り切りたいものです。


さて、今日は、地元FM局の「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんの番組「すまいるトレイン(9:00~13:00)」のレギュラーコーナー「音楽のある暮らし(11:20~)」の8月23日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。


今回は、JAZZのお話。

多くのアーティストが影響を受け、演奏し、ポピュラーミュージックとは切っても切れない関係にある音楽ジャンル、JAZZ。

およそ100年前にアメリカで生まれたジャズのルーツに、少しだけ触れてみようと思います。


まず、ジャズのルーツを探る前に、ブルースの発祥を知らなければなりません。

19世紀半ば、南北戦争が起こる前のアメリカでは、アフリカから連れて来られた黒人達が奴隷として農園などで働いていました。そして、一日の過酷な労働を終えた黒人達は、苦しみや悲しみなどの行き場の無い感情を、いつしか集まってストレートな歌で表現するようになります。

これが、ブルースの発祥です。

その後ブルースは、アメリカ全土に広がっていき、しだいに音楽的な形式が決められて音楽ジャンルとして昇華されます。そして、このブルースで作られた音楽形式はジャズの基盤となり、ジャズのみならずポピュラーミュージックのほとんどのジャンルに影響を与えていきます。


ジャズは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカ南部のルイジアナ州ニューオーリンズを中心に発生します。ブルースを基盤に「ラグタイム」「ディキシーランド」をミックスして生まれるのですが・・・

要するに、

① もともとヨーロッパから移住した白人の音楽文化の根底にあった宗教的な讃美歌や軍隊で演奏されていたマーチ
② アフリカから移住した黒人の音楽文化にあった独特の音階(ブルーノート・ペンタトニックスケールに代表される)やリズム

この二つがミックスされて生まれてきた、音楽ジャンルなんです。


その後ニューオーリンズを中心に広まっていたジャズは、当時流行していたダンスホールでのダンスミュージックや、レコード・ラジオの普及の波に乗って、アメリカ全土に急速に普及していきます。

また、1920年に施工された「禁酒法」によって非合法になった酒場を仕切っていたマフィア達が、酒場の雰囲気を盛り上げる為にジャズミュージシャンを集め、ビックバンドによる“スウィングジャズ”が台頭しました。

ビックバンドとは、金管楽器や木管楽器、ドラムスの編成を核とした楽団によるジャズのことです。

ちなみに禁酒法という法律。アメリカ全土で飲酒用アルコールの製造・運搬・販売が禁止された「居酒屋禁止令」ですが、何でそんな法律が出来たんでしょうね。結局は、自宅での飲酒は認められ、またマフィアによるヤミ酒場が横行して犯罪の増加につながったそうで、1933年に廃止されました。


1940年以降になると、それまでのアレンジを重視したスウィングジャズから、ソロ演奏・アドリブ演奏を重視し演奏者の個性を表現することを重視した“ビ・バップ”などの新しい演奏スタイルが登場。その自由奔放な演奏形式は、白人の音楽家達にも徐々に取り入れられ、技法や理論が急速に発展。

“モダンジャズ”として、人種や国籍の枠を超え、世界的な音楽芸術として認められるようになったのです。

ビ・バップとは、決められたテーマを演奏した後、そのコード進行に基づき演奏者が一人ずつアドリブ演奏を行う演奏スタイルで、その後のジャズの演奏スタイルの基礎になっています。


モダンジャズとして確立されたジャズは、後にさまざまのジャンルに派生します。

一例を挙げますと・・・フュージョン、ファンク、クロスオーヴァー、ラテンジャズ、アシッドジャズ、など。

また、ジャズの持つ独特の響き(テンションコード)、コード進行やスケール(音階)が、ロックやポップスをはじめ多くの別の音楽ジャンルに応用されているのは、みなさんもご存知だと思います。


とまあ、書き出すとキリが無いぐらい、ジャズはとっつき易く、それでいて懐の深い音楽なのです。

興味がある方、まずはスタンダードジャズの名盤(CD)を、何となくお聴きになってはいかがでしょうか。

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沼津でもようやく夏が本番となりました。

毎日寝苦しい日が続き疲れが溜まりやすくなりますが、夏カゼや夏バテには注意したいものですね。


さて、今日は、地元FM局の「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんの番組「すまいるトレイン(9:00~13:00)」のレギュラーコーナー「音楽のある暮らし(11:20~)」の7月26日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。


今回は、BGMについて。

普段、お店やご家庭などでなにげに流しているBGM。せっかくなら、それぞれのシーンにあった効果的なBGMを選んでみてはいかがでしょうか?


“BGM”とは「Background Music」の略称ですが、要するに背景で流れる音楽であり、「聴こえてくる」対象です。「聴く」対象である“音楽”とは、ちょっと違いますね。

BGMの起源については、工場で労働者の作業環境の改善のために音楽が流されたのが始まりと言われています。
その結果、作業効率が良くなり、労働意欲が上がったり、ミスが少なくなったり、といった効果があったそうです。

では、なぜBGMが必要とされ、何の目的で流されるのでしょうか?何となく、雰囲気を良くするため?音がないと寂しいから?


まず、BGMには、「イメージ誘導」の効果があります。

聞いた人が、その場所のイメージを決定するのを誘導します。つまり、その場所の雰囲気をコントロールすることができる、ということですね。

ですので、お店の場合は、店長さんが独断で好きな音楽を流すのではなくで、お店のイメージに合った音楽、お店の狙っている雰囲気の音楽を意識的に選ぶのが良いです。


次に、BGMには、「感情誘導」の効果があります。BGMのテンポや曲想によって、聴き手の感情を誘導する効果があるわけです。

お店で「蛍の光」が聞こえてくると、否応なしに閉店を意識しますよね。BGMによって、人の流れや感情を誘導することができる、という事ですね。


では、最適なBGMとは?

まず、「イメージ誘導」の効果を狙って、その空間で演出したいコンセプトを考えます。

・雰囲気を明るくしたい
・高級感を出したい
・ゆったりリラックスできる雰囲気を出したい

などです。

そして、その目的にあった音楽を選ぶと良いのでは、と思います。有線やオムニバスCDなんかを活用すると良いかも知れません。コンセプトに合ったBGMを選ぶことによって、お店の雰囲気を意図的にコントロールすることができます。


次に、「感情誘導」の効果を狙って、聞き手の立場になって考えて、どんな気持ちになって欲しいのかを考えます。

・ゆっくり落ち着いてほしい
・お客さんの回転率をあげたい
・不安を取り除いてリラックスしてほしい

などです。曲のテンポで聞き手が歩くスピード、食べるスピードも変わるそうです。

ドライブなんかでも、同じ景色を見ていたとしてもBGMによって悲しく映ったり、楽しく映ったりしますよね。誰とのドライブなのかで、いろいろと意識してBGMを選ぶのも良いと思います。


もっぱら自分の場合、最近は早くも夏バテ気味を癒すためのクラシックが多いですが・・・。




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今年の沼津の梅雨は雨が多く、天気予報も雨と曇りの連続。
なかなかお日様が顔を覗かせない天候が続いています。

梅雨時って、体調管理が難しいですよね。エアコンをつけると肌寒く感じますし、つけないとジメジメして体がだるく感じますね。
周りでも体調を崩される方が多く、自分も気をつけたいと思うこの頃です。


さて、今日は、地元FM局の「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんの番組「すまいるトレイン(9:00~13:00)」で持たせていただいてるコーナー「音楽のある暮らし(11:20~)」の6月28日(土)放送分より、お話をさせていただこうと思います。


突然ですが、みなさん、「楽器が演奏できたらイイなぁ」と思いませんか?


ほとんどの方が、そう思っていらっしゃいますよね。声や体では表現できない、美しい音階やリズムを奏でてみたい!と。

楽器で音やリズムを奏でると、人の心を開放させリラックスしやすい状態になるということは、医学的にも立証されています。

音を出したいという衝動は、人の純粋なあたりまえの衝動なんです。
子どもに楽器を渡すと、とても楽しそうに、時間を忘れてずっと音を出してますよね。

大人のみなさんも、幼稚園のピアニカや小学校のハーモニカ、リコーダーなど義務教育を受けた過程で、誰しもが楽器を演奏する楽しさを知っています。
楽器を演奏する悦び、演奏できるようになった楽しさを知っていますよね。

子どもの頃にピアノを習った経験のある方、純粋な興味から楽器に没頭した経験のある方は、実は多くいらっしゃるのではないかと思います。


ちなみに、以前もご紹介しましたが、日本のピアノの普及率は4世帯に1世帯以上であり、世界一の普及率です。
その他の楽器の普及率も、世界各国と比べて高いものが多いです。

みなさんのご家庭にも、何かの楽器があるのではないでしょうか?
無くても、大人になった今、憧れの楽器を手にすることは決して遠い夢ではなくなりました。
質の高い楽器が、身近で手頃な予算で手に入る時代になったからです。


でも、大人になると・・・

日常の忙しさで、演奏するきっかけが無くなってしまいますよね。


要は、“きっかけ待ち”なんだと思います。
でも、きっかけは待っていてもなかなか無いものです。


ですので、身近なきっかけを自分で作ってみてはと思います。
例えば・・・

・好きなアーティストや音楽家のCDを購入して、ミニウォークマンやカーオーディオなど日常の生活サイクルのなかで、今以上に音楽を聴く機会をふやしてみる。
・コンサートやライブを体感する機会を増やす。

など。


そして、ご自宅にある楽器に、何となく触れてみる。
やってみたいと思っていた楽器を手に入れて、実際に音を出してみる。

また、お子さまの教育に乗っかってしまう。
お子さまがピアノを習いはじめたのをきっかけに、自分もチャレンジしてみる。


最初は恥ずかしい、分からないし難しいと思う気持ちが強いかも知れませんが、すぐに音を奏でる楽しさのほうが大きくなります。

まずは、楽器店や書店で、楽譜(初心者の方は、初級用の楽譜)や教則本・DVDなどを購入して、マイペースにチャレンジしてみてはどうかと思います。
時間の都合のつく方は、良い音楽教室を探して実際に習ってみれば、ご自分が思っている以上に上達も早くなります。


地域の一人でも多くの方々に、楽器を奏でる素晴らしさをお伝えできればと、様々のコンサートやイベントを開催しています。

みなさんが楽器に触れ、そして音楽の素晴らしさを体感し、ライフスタイルが豊かになる、良い“きっかけ”に出逢うことを願っています。

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沼津でもジメジメした天気が続き、梅雨が明けるのを心待ちにするこの頃です。

久しぶりのブログの更新です。


さて、今年の4月より、地元FM局の「エフエムみしま・かんなみ(FMボイス・キュー 77.7MHz)」さんでコーナーを持たせていただいております。

毎月第4土曜日、「すまいるトレイン(9:00~13:00)」という番組の11:20から約20分の時間枠で、音楽にまつわる話をいろいろとさせていただいてます。

その中で話した内容を、ここでご紹介していきたいと思います。



今日は、5月24日の放送より。

音楽の聴き方で、人の癒され方が違うって、ご存知ですか?


そもそも、人が音楽を聴くのに理由はいりませんが、音楽が人を癒す根拠はあるようです。

音楽にリズムや音階があるように、人にもリズムや心臓の鼓動、周波数のゆらぎがあります。この音楽と人との「ゆらぎ」が同じような周波数で共鳴しているとき、人は癒されるようです。

例えば、川のせせらぎ、虫の声、またはクラシック音楽を聴くと、心が安らぎませんか?

自然界には、人の生体リズムに含まれる周波数と同じ「ゆらぎ」が多く存在します。その「ゆらぎ」が人の「ゆらぎ」と共鳴した時に、人の心を開放させリラックスしやすい状態にさせるのだそうです。


人の「ゆらぎ」と音楽の「ゆらぎ」。

普段なにげなく聴いている音楽ですが、少し意識して聴くと、より一層、人の気持ちを和らげることができます。


良く、気持ちが沈んだときに、テンションを上げたくて応援ソングを聴いたり、気持ちが高ぶったときに、テンションを沈めたくてバラードを聴いたりすることがありますよね。

でも、本当に心をリラックスさせるには、自分の気持ちと逆の音楽を聴くのではなく、自分の気持ちと同質の音楽を聴いたほうが良いそうです。

気持ちと同じような歌詞や曲調を持つ音楽を聴き、音楽に自分の気持ちを代弁してもらう。
人と音楽の「ゆらぎ」を同調させた方がいいということですね。


これは植物(野菜)や畜産(牛)などにも利用されていて、変わったところでは、ワインや酒に音楽を効果的に利用すると、熟成度が高くなってまろやかな味になるそうです。

ぜひ、皆様もカラオケで歌ったり楽器を演奏される際に、ご参考いただければと思います。


ちなみに、この「ゆらぎ」はピアノにも当てはまる部分があります。

ピアノには、「ピアノ(アコースティックピアノ、いわゆる生ピアノ)」と「電子ピアノ(デジタルピアノ)」があります。

実は、デジタルピアノでは、いくら優れた演奏者が良い演奏をしても、心の琴線に触れるような素晴らしい演奏をするのは不可能です。

理由は、先に書いた通りで、奏でられる音が電子音であり、人の持つ「ゆらぎ」に同調することが出来ないからです。

アコースティックピアノでは、自然界に存在する周波数の範囲で音を奏でるため、気持ちを込めて弾くと、実に心地の良い音を奏でます。


とまあ、こんな感じのことを、パーソナリティの小坂真智子さんのお力をお借りしながら、ペラペラと喋っております。
受信できる地域にお住まいの皆様、ぜひ一度お聴き下さい。


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早咲きの河津桜も満開になり、ようやく春の兆しが感じられるようになりました。

沼津は気候風土が良く一年を通じて温暖なのですが、今年の冬は特に寒い冬でした。個人的に寒いのが苦手ですので、やっと温かくなり嬉しい限りです。


さて、今日は人と“音楽”との関わり合いについて、お話ししたいと思います。


“音楽”は、人が生活をするのに必ずしも必要な生活必需品ではありません。“音楽”に対する価値観は人によってさまざまですし、関わり方もさまざまです。

でも、“音楽”が「ある」と「ない」では、生活のリズムに大きな違いがあります。
爽やかな朝に、爽快な音楽。一日の終わりに、リラックスできる音楽。あると嬉しいですよね。
音楽のないテレビや映画。カーオーディオのない車。ないと困ります。
“音楽”のない生活・・・考えただけでも何だか貧しい気持ちになります。


また、“音楽”はいろんな人生の重要なポイントで、いろんな喜怒哀楽に作用してくれています。

幸せな時に、もっと気持ちを高めてくれる音楽。イライラしたときや気持ちが沈んだ時に、気持ちを和らげてくれる音楽。楽しい時に、もっと楽しくしてくれる音楽。
あの感動の瞬間の、あの音楽。
みなさんにも必ずそういう“音楽”があると思います。


“音楽”は、生活必需品ではありませんが、生きていくうえで必要な「人生必需品」なんでしょうね。
そして、「聴く」だけでなく「奏でる」ことが出来た時、“音楽”との関わりがもっと深くなり、心がより豊かになります。

カラオケで、普通の声よりも大きな音量で歌って発散する。楽器を使って、声では表現できない音を表現する。
音を奏でる方法はいろいろありますが、まずは身近に出来る方法で、マイペースにチャレンジなさってはどうかと思います。


ピアノの場合は、大人の初心者用のテキスト、名曲が簡単にアレンジされた楽譜が数多く出版されており、その気さえあれば、習わずとも弾けるようになります。

以前にもお話ししましたが、ピアノは小さなお子さまからご老人まで、音を奏でるのがとても簡単な、万能な楽器です。
今まで本格的に楽器を触ったことがない。でも、せっかくの人生、“音楽”と関わって心を豊かにしたい。せっかく“音楽”と関わるのだから、楽器で音を奏でてみよう、とお考えの方には、まずピアノをお薦めします。



ご来店いただくお客様や、会社を支えていただいている関係者の皆さまに、よくこのような話をします。

そして、一人でも多くの人の“音楽”と関わるきっかけになれば、嬉しいと思います。
 

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